概要
在庫評価方法は、在庫評価一覧などで表示する在庫単価・在庫金額の計算方法です。商品ごとに、商品登録の 在庫評価 で選択します。
新規登録時の初期値は、システム設定の 新規登録時の初期設定:在庫評価 で変更できます。
| 在庫評価方法 | 在庫単価 | 単価が変わるタイミング |
| 標準原価法 | 商品登録の標準原価 | 標準原価を変更したとき |
| 最終仕入法 | 在庫締切日付より前で、最後に仕入れた単価 | 仕入のたび |
| 月次移動平均法 | 前回の在庫と今回の仕入の加重平均 | 在庫締切ごと(払出後の残数を引き継ぐ) |
| 総平均法 | 期の初めからの受入の加重平均 | 在庫締切ごと(期首でリセット) |
【端数処理について】
※在庫単価は、商品に設定した単価の小数桁で切り捨てます。
標準原価法
商品登録の 標準原価 を在庫単価とします。仕入の単価には左右されません。
在庫金額 = 標準原価 × 在庫数
- 標準原価は、商品登録の 標準原価 に入力します。
- 内税商品の標準原価から税抜で計算する場合は、システム設定の 内税商品の標準原価 にチェックします。
- 導入時に受払の取引区分「初期設定」で在庫を登録する場合、単価の入力は不要です。
最終仕入法
在庫締切日付より前で、いちばん最近に仕入れたときの単価を在庫単価とします。
在庫金額 = 在庫締切日付より直近の過去日付で仕入された単価 × 在庫数
- 対象になるのは、通常明細で、かつ単価が0円を超える仕入です。
- 倉庫を指定せずに登録した仕入伝票も、在庫単価に反映されます。
月次移動平均法
在庫締切ごとに、前回の在庫と今回の仕入を合わせて平均し、在庫単価とします。
在庫単価 =(前回の在庫単価 × 前回の在庫数 + 今回の仕入金額)÷(前回の在庫数 + 今回の仕入数)
- 「前回の在庫数」は、前回の在庫締切時点の残数(払出を差し引いた後の数)です。
- 今回の仕入には、仕入・入荷、および取引区分が「初期設定」の受払が含まれます。
- 倉庫を指定せずに登録した仕入伝票は、在庫単価に反映されません。
次の場合は計算式で0除算が発生するため、在庫単価は「前回の在庫単価」となります。
- 前回の在庫数=0かつ今回の仕入金額=0の場合(在庫金額計が0となる場合)
- 前回の在庫数+今回の仕入数=0の場合(在庫単価の計算時に0除算が発生する場合)
- 今回の仕入数=0かつ今回の仕入金額=0の場合(在庫金額が変わる取引が無かった場合)
総平均法
期の初めから在庫締切日付までに受け入れた分をまとめて平均し、在庫単価とします。
在庫単価 =(期首在庫金額 + 当期受入金額の累計)÷(期首在庫数量 + 当期受入数量の累計)
- 期首在庫金額は「前期末の在庫単価 × 期首在庫数量」です。
- 当期受入金額・当期受入数量の累計は、期の初めからその在庫締切日付までの仕入・入荷、および取引区分が「初期設定」の受払の合計です。
- 在庫単価は、商品に設定した単価の小数桁で切り捨てます。
入荷伝票と仕入伝票の扱い
- 入荷伝票のみ登録している場合:仕入伝票にコピーしなくても、入荷伝票を登録した時点で在庫単価に反映されます。
- 入荷伝票から仕入伝票にコピーした場合:コピーして作成した仕入伝票は計算の対象外のため、同じ受入が二重に計算されることはありません。
・倉庫を指定していない伝票は、在庫数に影響しないため計算の対象外です。
総平均法を使い始めるには
総平均法を使うには、先に次の2つを設定します。
-
メインメニューから 環境設定 > 自社情報 を開き、期首月 を設定します。
- メインメニューから 環境設定 > システム設定 を開き、環境設定タブの 商品 にある 在庫評価:総平均法 の「使用する」にチェックして保存します。確認ダイアログで「はい」をクリックすると、全商品・全期間の総平均単価の計算が始まります。
設定が終わると、商品登録の 在庫評価 で「総平均法」を選べるようになります。
・計算が完了するまで、伝票の登録・修正は行わないでください。計算には数十分かかる場合があります。完了したかどうかは「依頼処理進行状況」で確認できます。
「自社情報の期首月が未設定のため、総平均法を使用できません。先に自社情報で期首月を設定してください。」
・「使用する」にしていない状態で、商品登録や商品アップロードで在庫評価に総平均法を指定すると、次のメッセージが表示されます。
「システム設定で総平均法を「使用する」にしていないため、在庫評価に総平均法を選べません。」
期中の在庫単価は暫定値です
総平均法は本来、期が終わってはじめて単価が決まる評価方法です。FLAM では期の途中でも在庫評価一覧を見られるように、各月の在庫単価を「その月で期が終わったと仮定した場合の総平均単価」として表示しています。
そのため、期の途中に表示される在庫単価は、期末に確定する在庫単価とは一致しません。期の途中で仕入を重ねるほど、その月の在庫単価は期末の値に近づいていきます。
各月の在庫単価はその月までの取引だけで決まるため、その月より後の日付の取引を登録しても、すでに表示されている月の在庫単価は変わりません。
期首月について
期首月を空にすることはできません
システム設定で総平均法を「使用する」にしている間は、自社情報の期首月を空にして保存すると、次のメッセージが表示されます。
「システム設定で総平均法を使用しているため、期首月は空にできません。」
期首月を変更したとき
自社情報の期首月を変更すると、期の区切りが変わるため、総平均法の在庫単価を全期間にわたって計算し直します。保存時に確認ダイアログが表示され、「はい」をクリックすると保存後に計算が始まります。
- 計算が終わるまで、在庫評価一覧には変更前の在庫単価が表示されます。
- 完了したかどうかは「依頼処理進行状況」で確認できます。
- 商品数と在庫締切の月数が多いほど時間がかかります。
・計算の実行中は、期首月をさらに変更することはできません。完了を確認してから、もう一度保存してください。
ご注意いただきたいこと
-
変則的な決算期には対応していません。
期首月から12ヶ月を1つの期として扱います。決算期変更にともなう6ヶ月だけの期などがある場合、その期間の在庫単価は実際の決算期とは異なる区切りで計算されます。 -
マイナス在庫の商品では在庫単価がマイナスになることがあります。
受入より払出が多く、当期受入数量の累計がマイナスになった月は、計算式の分母がマイナスになるためです。なお分母が0の月は、在庫単価を前の月の値のまま据え置きます。
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